直葬の流れとは?メリットやデメリット、費用相場など

直葬という言葉に、まだ耳馴染みのない人も多いかもしれません。

直葬を選んだ時の葬儀の流れや、メリットデメリットも合わせて紹介します。

直葬を安易に選ぶと、後でトラブルに発展することもあります。

最近増えている葬儀の形の一つですので、知識として事前に知っておくことは大切です。

直葬とは

直葬とは、通夜や告別式といった儀式を行わず、納棺後すぐに火葬をする弔い方です。

直葬を火葬式ということもありますが、内容は同じです。

葬儀の形に拘らない人が増えたことで、こうした直葬を望まれる人が増えています。

直葬の流れ

まずは一般的な葬儀の流れを簡単に紹介します。

一般的な葬儀では、1日目が通夜式、2日目が告別式となります。

葬儀場などの会場を借りて沢山の方に参列していただくのが通例です。

一方直葬の流れは一般の葬儀とは全く異なります。

直葬の流れ
 

  1. 臨終
  2. 病院で亡くなった場合は、そのまま死亡診断書を書いてもらい葬儀社に連絡をします。

    自宅で亡くなった場合は、まずは警察が事件性が無いかの判断をし、同時に監察医が死亡を確認します。

    死亡を判断された時点で葬儀社に連絡をとります。

    死亡診断書はその場で発行されることはなく、監察医が勤務する病院までいって貰ってきます。

  3. 安置
  4. 法律により、逝去された後24時間は火葬をすることはできません。

    自宅に安置するか、安置する場所がない時は葬儀場の安置施設を手配してもらい、そこに遺体を安置します。

  5. 納棺・出棺
  6. 故人を仏衣の着替え、お棺に納めます。

    棺の中には、花や故人が好きだったものなどを入れて一緒に送り出します。

    地区の法令により、不燃物は入れてはいけないなどの決まりがありますので、葬儀社のスタッフに確認しましょう。

    例えば、故人が老眼鏡が無いと読み書きができなかったからメガネを入れてあげたい思っても、不燃物になるなどの事例があります。

    ここまで準備が出来たらいよいよ出棺です。

    このまま火葬場に向かいます。

  7. 火葬
  8. お坊さんをお呼びし、火葬炉の前でお経を上げてもらいます。

    これが最後のお別れの儀式となります。

    その後火葬が終了するまでの約1時間程度、控室で静かに待ちます。

  9. 骨上げ
  10. 火葬が済んだ遺骨を骨壺に入れることを骨上げといいます。

    血縁の深い人から順番に行い、遺骨は足の方から骨壺に納めます。

    2人一組で遺骨を両側から箸で挟み骨壺に入れていきます。

    人数が少ない時は、何回でもこれを繰り返します。

    最後に喉仏を納めて終了となります。

    後は係の方が骨壺に遺灰なども入れて封をし渡してくれます。

流れを見ても分かる通り、通夜と告別式が全くないのが直葬です。

直葬のメリットとデメリット

直葬が増えているという背景には、葬儀の形に拘らない人が増えたことは当然ですが、それなりのメリットがあるからに他なりません。

ただし、メリットだけに目を向けた結果、思わぬトラブルに発展してしまうケースもあります。

直葬を考える前に、まずはメリットとデメリットを知っておきましょう。

直葬のメリット

  • 費用を抑えられる
  • 葬儀で一番費用が掛かる通夜や告別式がないため、費用が大きく抑えられます。

  • 参列者への対応が不要
  • 遺族が心身ともに疲労困憊の中、参列者に気丈に応対する姿には胸を打たれるものがあります。

    しかし当事者にとっては、とても辛いことでしょう。

    そうした参列者への対応がない分、故人と向き合ってしっかり送り出してあげることができます。

  • 時間が掛からない
  • 会社に勤めている場合、会社既定で忌引きが取れますが、一般的な葬儀ではそれでは足りない事も間々あります。

    故人とのお別れはしっかりしたいが時間が無いという時には、直葬は有難いと考える人も多いようです。

直葬のデメリット

  • 親族の理解を得る必要がある
  • 葬儀とはこういうものといった、昔からの慣習に対する拘りを持った人が多い事に注意しましょう。

    直葬をおざなりな葬儀と思い込み、怒り出す親族がいないとも限りません。

    故人がエンディングノートなどで直葬を希望している場合などは説得もできますが、そうでない場合に理解を得る事は難しいかもしれません。

  • 参列を希望される方へ配慮
  • 直葬は本来家族だけ、多くても親族までで行うものです。

    親しかった人たちから参列したいという声が届くことがあります。

    こんな時は、後日お別れの会を開いたり自宅に焼香いただくなど配慮をする必要があります。

    お香典をいただく事も考えられますから、香典返しの準備は必要です。

  • 直葬を受けてくれない葬儀社もある
  • 葬儀社に直葬を希望すると、あからさまに嫌な顔をされることがあるようです。

    施主にとっては費用が抑えられるメリットがありますが、その分葬儀社の利益が低くなってしまうことが原因のようです。

    快く引き受けてくれる葬儀社を探すのが大変になってしまうかもしれません。

  • 菩提寺に納骨できない事がある
  • 菩提寺には菩提寺の宗教理念があり、それに従って葬儀も執り行われます。

    直葬はそこから逸脱していると判断され、埋葬を断られてしまうことがあります。


この他にも、葬儀社の領収書が「火葬プラン」とあったため、役所からお葬式ではないと判断され葬祭料を支給してもらえなかったというケースもあります。

直葬のメリットとデメリットを十分理解して選択してください。

葬儀の形は世間体を気にして決めるものではありません。

あくまでも故人を想う家族の気持ちが一番大切だという事を忘れないでください。

直葬を選んだ人の理由

今まで直葬を選んだ人たちは、どんな理由で直葬にしたのか興味がありませんか?

老婆心ながら、背景を調べてみました。

  1. 経済的な理由
  2. 宗教観の変化、或いは無宗教
  3. 葬儀を行っても参列者がいない
  4. 菩提寺が遠いため取り合えず火葬だけを行って改めて葬儀を行う

経済的理由というのが一番多い直葬の理由でした。

これから益々増えていく葬儀の形になってくるのかもしれませんね。

直葬の費用相場

一般的な葬儀費用は、2017年に行った日本消費者協会の「葬儀についてのアンケート調査」よると、全国平均は121万円だそうです。

これに比べ、直葬の費用は20万円~30万円が相場です。

直葬の費用を極端に安く謳っている葬儀社もありますが、これは注意が必要です。

必要なものがオプションとなっていて、後から計算したら総額が高くなってしまうといった悪質な業者も存在します。

直葬の中で、必ず必要なものを紹介します。

直葬に必要な物品やサービス

  • 搬送2回分(病院から安置所、安置所から火葬場)または自宅から火葬場への1回
  • 安置施設使用料(3日分)自宅で安置する場合は不要
  • 時期によっては火葬場の空き待ちなどが必要になります。

  • ドライアイス(3日分)
  • 棺、骨壺、お別れ用の花束などの物品一式
  • 火葬料金
  • 運営スタッフの人件費
  • 火葬手続き代行費用

見積もりの中にこうした項目に抜けがないか、必ずチェックしてください。

直葬のマナー

直葬に参列するのは、身内だけというのが普通です。

服装は喪服やそれに準ずるものであれば問題はありません。

故人を送る弔意を表す服装を心掛ければ良いでしょう。

直葬のマナーの一番のポイントは、周囲の人にもきちんと理解してもらい、気持ちよく故人を見送っていただく事です。

経済的な理由で直葬を希望するなら、その旨を打ち明けた方が理解されることが多いようです。

食事などは無いのが普通なので、それに対するマナーを心配する必要ありません。

直葬についてまとめ

今回紹介した直葬についてまとめてみます。

  • 直葬とは通夜・告別式を行わない葬儀の形である
  • 直葬は費用を抑えられるという大きなメリットがある反面、理解を得られないというデメリットがある
  • 直葬の費用の相場は20万円~30万円
  • 直葬の服装は喪服やそれに準ずるもの

直葬を決めるに当たり、トラブルを回避できる一番のお勧めは本人のエンディングノートです。

葬儀の形を直葬とし、自分で葬儀社を選んだり菩提寺と話をしておくなどすると、なお遺族への負担が軽減できます。

検討材料の一助となれましたら幸いです。